研究紹介

研究紹介

研究テーマ

聴覚情報処理

私たちは、CDの音飛びのように音がわずかに途切れてもすぐに気がつきます。このことは私たちの聴覚系の時間分解能の高さを示しています。しかし、音の途切れ(音が存在しない無音部)の前後で音の周波数を変えると音が途切れたことに気づかなくなります。このような「無音の消失」がなぜ生じるか、また、聴覚系の複雑な処理のどの段階で生じているかは解明されていません。本研究室では、心理音響実験や脳波・脳磁図などの脳機能計測を行うことによって、この「無音の消失」を生じるメカニズムの解明に努めています。(森研究室)

キーワード:無音検出、心理音響実験、脳波、脳磁図

視覚情報処理

私たちは、物体の輪郭や輝度や左右眼での見え方の違い、物体間の運動速度の違いや重なりなど、様々な視覚情報を用いて身の周りの3次元空間を把握しています。このような情報を正しく用いることにより、接近物体が自分の元に到達するまでの時間を推定する(到達時間推定)こともできます。本研究室では、接近物体の輪郭情報に焦点を当て、それが到達時間推定に果たす役割について調べています。(森研究室)

キーワード:到達時間推定、輪郭

スポーツ

スポーツ熟練者は、対戦相手の行動やボールの進行方向を素早くかつ正確に予測することができます。このような能力は、選手が専門とするスポーツで最も効果的に発揮されます。本研究室では、スポーツ選手の身体運動情報を詳細かつ定量的に解析し、そのような情報を基にしたスポーツ熟練者の予測能力とパフォーマンスとの関係を定量的に検討しています。(森研究室)

キーワード:専門的知覚、予測、身体運動解析

交通科学

現代社会では自動車はなくてはならないものですが、多くの問題が発生しています。ひとつは交通事故です。交通事故をなくすためには、ハードとソフトの両面でのアプローチが必要だと考えられています。研究室では自動車の安全性そのものは扱いませんが、運転者支援や教育の観点から自動車事故防止研究を行っています。また、自動車をもっと使いやすく魅力にするにはどうしたらよいのかというテーマにもチャレンジしていきたいと思っています。(志堂寺研究室)

キーワード:交通事故防止、運転者支援、安全教育

感性科学

感性は定義が難しい言葉ですが、私の研究室では、食品を見た際に生じる印象を中心に研究を行っています。古来、日本料理は特に見た目にこだわって来ました。食材をおいしそうに見せるためには様々な工夫がされています。研究自体はまだまだ駆け出しの段階ですが、食品を見た時の印象を感性科学的に究明し、将来的には、料理の見た目を評価したり、見た目を向上させるにはどうすればよいのかを提案できるシステムが作成できればと考えています。(志堂寺研究室)

キーワード:見た目、おいしそう、感性

ヒューマン・インタフェース/バーチャル・リアリティ

使いやすいシステム、使って楽しいシステムはどんなものかについて、認知科学の立場から研究を進めています。こういったシステムのヒューマン・インタフェースには、なんらかの仕掛けが施されています。うまい仕掛けを作るには人間の情報処理特性や感性を踏まえて、設計をすることが必要です。また、バーチャル・リアリティを活用すると今までにない面白いシステムを作ることができるだけでなく、人間特性の解明にも非常に有効です。(志堂寺研究室)

キーワード:ヒューマン・インタフェース、認知科学、人間の情報処理

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